体温の低い日本人女性を”漢方”で救う。「薬」としての漢方をリデザインするブランドDAYLILY

台湾発、漢方のライフスタイルブランド「DAYLILY」がクラウドファンディングプラットフォーム「Ready for」にて支援を呼び掛けている。DAYLILYを手掛けるのは日本人と台湾人の女性タッグ。彼女たちが漢方を広めたい理由とは? アジアの女性の体温と気分を上げる彼女たちの活動を紹介する。

ある日、いつものように駅の中を歩いていたら、突然目の前が真っ白になった。貧血だった。10代後半から、私は貧血と低血圧に悩まされてきた。こうした症状の原因となるもの、それが”冷え”だ。

身体の冷えからくる不調で悩んでいるという女性は少なくない。特に、アジア圏で生活する人の体温は欧米で暮らす人と比較して、1℃低いと言われている。

そこで、アジアの女性の体温を上げるべく立ち上がったのが、日本人と台湾人の女性タッグが手掛ける台湾発の漢方のライフスタイルブランド「DAYLILY(デイリリー)」だ。彼女たちのプロジェクトは現在クラウドファンディングプラットフォーム「Ready for(レディー・フォー)」にて支援を呼び掛けている

美容・健康を保つ「おまもり」としての漢方

二人の出会いは三年前に遡る。日本出身の小林百絵さんと台湾出身の王怡婷(オウイテイ)さんは、慶応義塾大学大学院に在学中に出会った。そこで王さんが話した「台湾の漢方事情」に小林さんは非常に驚いたという。

日本では「薬」のイメージが強い漢方薬だが、台湾では美容・健康を保つために20代・30代の女性でも日常的に漢方を利用する。小林さんは、日本では身体が悪くなってから使う「薬」である漢方薬が、台湾では健康のための「おまもり」というポジティブな役割を果たしていることが魅力的でうらやましく思ったそうだ。

漢方の効能とケミカルな薬を飲むことへの違和感

その後、それぞれ違う広告代理店に就職し、二人は別々の道を歩むことになった。だが、小林さんは王さんの漢方の話を忘れられずにいた。小林さん自ら漢方を利用してみたところ、体温が上がり、長年悩んでいた生理痛も解消されたという。

一方の王さんも、父親が漢方の専門家であることから、幼少期から生活の中に漢方があった。そのため、漢方が悩みの多い女性の身体を整えてくれることを身をもって知っていた。

「漢方の昔ながらの佇まいを、もっと今の生活に寄り添ったものにしていきたい。多くの若い女の子に、漢方を生活に取り入れてほしい」そう願っていた。

「多くの若い女の子に漢方を取り入れてほしい」を実現する

2016年の末に、小林さんは王さんに女性のための漢方のライフスタイルブランドをはじめよう、と提案をした。そこから、二人三脚で「DAYLILY」は動きはじめた。一年の活動を経て、満を持して2018年3月上旬、台北にて漢方ライフスタイルブランドDAYLILYの1号店をオープンする。ショップは台北にある、王さんのお父さんの老舗漢方薬局の一部を改装し、設置する予定だ。

一見、昔ながらの老舗漢方薬局。しかしその中の小さな扉をくぐると、全く新しい世界観の漢方が並んでいる。例えば次のような商品を買うことができるという。

  • 漢方薬や薬膳に使われる素材の「ドライ棗」や「食べられる薬膳茶」
  • 台湾ではポピュラーな女性のための漢方のドリンク「四物飲」
  • 生薬の素材を使った身体にも環境にも優しいボタニカルコスメの「無患子のシャンプー」や「フェイスマスク」

地元台湾の人々はもちろん、日本人観光客も楽しめる新たな台湾の人気スポットとなることを目指しているそうだ。

アジアの女の子は、アジアの叡智でもっと美しくなれる

女の子には気持ちのいい日も、そうではない日もある。どんな1日も素敵な1日となるように、DAYLILYは漢方というライフスタイルで、女の子たちの体温と気分をあげていきたい。

伝統と歴史を持つ漢方は、長い間アジア人の身体と向き合っている。単なる薬としてではなく、健康法から食事、運動、生活態度などライフスタイル全体に照準を合わせ、根本的な身体のベースをつくることを行ってきた。

漢方を日常的に取り入れることで、身体にとって何が最適であるかをゆっくり考え、身体と向き合うきっかけを作ることがDAYLILYの役目だ。

彼女たちの活動は、冷えや生理痛など様々な不調に悩む女性たちにとって光明となるだろう。これからの活動に期待したい。

林琴奈

1992年生まれ、京都大学院で地質学を専攻。在学中に結婚・妊娠・出産を経験。趣味は読書、Instagram、ラップバトル鑑賞。関心領域は、自然科学・テクノロジー・教育。