視覚に障害がある人に“音”で楽しむ街歩きを。マイクロソフトの3D音声ガイドアプリ「Soundscape」

マイクロソフトが視覚障がい者を音声でガイドするiOSアプリ「Soundscape」をリリース。視覚に障害がある人にも、周辺の情報を得ながら街歩きできるようになってほしいとの思いから開発が進められてきた。

街を歩いていて、「こんなところに新しいカフェできたんだ」「良さそうなお店があるな、入ってみようかな」と足を止めた経験は誰にだってあるだろう。見慣れた街で出会う発見は、日常にちょっとした彩りを与えてくれる。

そんな街歩きの楽しさを視覚に障害のある人も届けられないか。マイクロソフトはそんな想いから、音で街を案内するiOSアプリ「Soundscape」を開発した。

視覚障害者を音で案内する「Soundscape」

Soundscape」はヘッドホンと連携させて利用する音声ガイドアプリだ。起動した状態で街を歩くと、リアルタイムで周辺にある建物や施設をアナウンスしてくれる。

アプリでは「My Location(場所)」「Around Me(周辺)」「Ahead of Me(前方)」という3つのボタンが表示されている。「場所」は現在位置と向いている方向、近くの道路や交差点を、「周辺」は前後左右にどのような建物や施設があるのか、「前方」は進行方向にどのような建物や施設があるのかを説明する。

他にもユーザーが指定した目的地まで案内する機能や、優先して教えてほしい施設を登録する機能もある。またバックグラウンドで動作させたまま、電子メールやGPSナビゲーションなど他のアプリも利用できる仕様だ。

3Dオーディオ技術で散策を立体的に表現

「Soundscape」の最大の特徴は3Dオーディオ技術を使用している点。建物の位置によってアナウンスの流れてくる方向が変化する。音の流れてくる方向によって頭のなかで街を想像しながら散策できる。

目的地まで案内する機能では、周囲の建物や通りの名前をアナウンスに加えて、目的地までの距離と方向を示す“音”を聞くことができる。(上記動画の1:32頃から音が流れる)音声ナビのような丁寧な道案内の代わりに、あえて音をユーザーの目印にする仕組みだ。目的地にたどり着くだけではなく、周囲に広がる世界を想像してほしいという開発者の意図が込められている。

3Dオーディオを受信できるヘッドホンが必要だが、Apple AirPod、インイヤー型オープンヘッドフォンなど、ほとんどの有線またはBluetoothステレオヘッドセットで利用できるそうだ。

現在はアメリカとイギリスでサービスを提供しており、残念ながら日本でのリリースは未定だ。しかしマイクロソフトは今後も、アメリカとイギリスからのフィードバックを分析し、改良を加えた上で他国に広げていく考えだという。一人でも多く街歩きを楽しめる人が増えるよう、朗報を期待したい。

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野口美晴

派遣会社の人材コーディネーターとして勤務しながら、パラレルキャリアでライター活動を行っている。一児の母。関心領域はビジネス、教育、暮らし、子育て。