Netflix独自のタイプフェイス「Netflix Sans」を開発

ストリーミングサービス大手のNetflixは、独自のタイプフェイス「Netflix Sans」を開発・発表した。年間数百万ドル (数億円)の経費削減とブランドイメージの統一に寄与することが期待される。

デザインビジネスマガジン『designing』より転載)

ストリーミングサービス大手のNetflixは、独自のタイプフェイス「Netflix Sans」を開発・発表した。

2018年5月時点でNetflixからの公式発表はないが、Netflixのブランドデザインを率いるNoah Nathan氏が、3月にIt’s Nice Thatに明かしている。

Netflixのインハウスのデザインチームとイギリスのタイプフェイス制作会社Dalton Maagが協同して製作したという。

ブランド面、コスト面から考えるタイプフェイス

Apple、Samsung、Google、Microsoftなど、IT企業を中心にさまざまな企業が、独自のタイプフェイスを用いている。独自タイプフェイスによる効果としては、経費削減とブランド力の向上が挙げられる。

Nathan氏によると、Netflix Sansの導入により、Netflixは年間数百万ドル (数億円)の経費削減が見込めるという。

これまでNetflixはGothamのタイプフェイスをライセンス契約を行い使用してきた。ライセンス契約の場合作業に携わる人員が増えるほどライセンス料は増す。Netflixの規模が拡大するにつれてGothamの使用に対するライセンス料が莫大なものになっていたという。

ブランド力に寄与しているという面では任天堂の例がわかりやすい。UI Crunchに登壇した際にも話題になったように、任天堂は、ゲームごと世界観に合うタイプフェイスを独自で開発、文字を見ただけで該当のゲームだとわかるようになっている。パッとみて該当のゲームやブランドだとわかることが、独自のタイプフェイスが担う役割といえる。

Netflix Sansの特徴

大文字はより「映画的」、小文字は「コンパクトで効率的」に製作されている。

小文字のtの上部分や大文字のNの下の部分は、ブランドロゴ同様、シネマスコープな曲線を描いているようだ。一貫したブランドイメージの醸成の一助になるかもしれない。

タイプフェイスは計6種類。画像と合わせて利用したものは以下の通り。

勢いを増すNetflixのクリエイティブ戦略、今後も引き続きウォッチしていきたい。

img / source: It’s Nice That

text: Airi Muraoka
Edit: Kazuyuki Koyama

小山 和之
小山 和之

編集者・ライター。1989年生まれ。建築の意匠設計を経て、Webコンサル会社にて企業のWeb戦略ディレクション、オウンドメディアの企画・立ち上げ・編集等に従事。傍ら個人でもフリーの編集者・ライターとして活動した後、現在に至る。