育休経験者の男性が開発!育児給付金と子どもと過ごせる時間を可視化する「育休シミュレーター」

“育休”。 育み休む、ポジティブな言葉で構成されたはずのそれに、しかし多くの人が悩んでいる。周りを見渡してみると、育児休業に関する小さな、けれど切実な悩みを多くの人が抱えているように感じる。
それが仕事を休んでいるという事実から生まれ、日々累積するストレスである。

自分が“休んでいる”状態に焦り、悩む親たち

Google検索で、育休中、と入力すると検索候補の中には、バイト、や資格、仕事などの文字が並ぶ。育休中であってもキャリアを積もうと考える人は少なくない。そうした行動のきっかけには、仕事への熱意や、金銭面の問題などもあるのだろうが、仕事を“休んでいる”という圧倒的な事実に対し、焦る気持ちは少なからず誰もが持っているのではないだろうか。

実際、筆者が育休中だった頃を思い返してみると、育児に家事に日々様々なタスクに追われていたはずなのに、家事や子どもの世話が一段落して椅子に座った時、
「私は何をしているんだろう」
そんな疑問に襲われていた。

次世代を生きる子どもを育て上げるという、社会においても家庭においても重要な役割を果たしているにもかかわらず、思い悩み、うち沈む。そうした時、自分を取り巻く状態を数値化して見直すことができれば、焦りやストレスから気持ちを解放することができるのではないだろうか。

そこで、親たちが安心して育休に臨めるよう、開発されたのが「育休シミュレーター」だ。このツールは、スマートフォンで簡単に育休中の給付金の金額とその期間、子どもと過ごせる時間を計算できるというもの。

もっと前向きに育休に臨んでほしい

「育休シミュレーター」を開発したのは、会社員でブロガーのイミー氏。

0歳の子どもを持つ父親だと言う彼自身は、妻に育休を提案されるまで、育休という選択肢が頭になかったという。しかし、実際に育休を取ってみると大変ながらも貴重な時間を過ごせたと実感し、より多くの父親たちに、育休についてより広く知ってもらいたいと、ブログ「できこれ!〜子どもができたらコレを読め!〜」を開設。さらに、「育休シミュレーター」の開発を思い立ったのだそう。

開発の際、イミー氏が意識したのが、以下の二点。

  • 「両親ともに」シミュレーションができる
  • 「手取りとの差額」+「子どもと過ごせる時間の長さ」を可視化する

既存の育休シミュレーターはいくつかあるものの、両親ともに育休中の給付金のシミュレーションができるツールはなかったそう。
2017年度の日本の男性の育休取得はわずか5.14%(厚生労働省調べ)。イミー氏は父親にも使ってもらうことで、育休を知る第一歩になってほしいという狙いを持って両親別々でシミュレーションできる機能をもたせたのだという

また、育休中にもらえるお金だけでなく、子どもと過ごせる時間の長さを可視化することで、利用者がより前向きに育休に臨めるのではないかという意図が込められている。

育休の時間は子どもと過ごせる時間

「育休シミュレーター」の使い方は簡単。

まず、「パパ」か「ママ」というステータス、出産予定日、月収、労働時間そして、育休の期間を記入する。あとは診断ボタンを押せば、診断結果がすぐに出てくる。

診断結果には、受給できる育児給付金金額と、育休を取らなかった場合の給与が数値やグラフで表示される。

さらに、手取り収入に対する給付金の割合と、子どもと過ごせる時間も算出される。特徴的なのは、育休を取らなかった場合に、育休をとった場合と同程度まで子どもと過ごせる時間を取り戻すためには、どのくらいの期間を必要とするのか、という数値も算出される。

診断結果は画像で保存したり、その場でラインによる共有ができるというのも便利だ。

金銭だけでなく、時間も算出されることで、育休を取ろうか悩む父親や、育休の期間を長く取ることに抵抗のある母親の背中を押すきっかけができるのだ。

簡単にできるシミュレーションだが、その結果は、利用者に“家族を運営していく”上で欠かせない学びを与えるだろう。

大藤ヨシヲ

文芸作品や映画のレビューを主に行うフリーライター。大学在学中に結婚・妊娠・出産を経験。趣味は読書、自撮り、ラップバトル鑑賞。関心領域は、自然科学・テクノロジー・教育。

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