まちゃひこ
まちゃひこ

文芸作品やアニメのレビューを中心に行うフリーライター。文系一直線かとよく勘違いされるが、実は大学院で物理とかを研究していた理系。その他にも創作プロジェクト「大滝瓶太」を主宰し、小説の創作や翻訳を行っている。電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」より短篇集『コロニアルタイム』を2017年に発表。

わたしたちの性別は外部により「与えられる」のか?──男らしさ、女らしさの解体に向かう幼児用衣類メーカー

折りたたまれた足の後ろに隠れたそれを見つけたのは予定日の1ヶ月前で、それまでかれを消極的理由から女の子だとおもっていたぼくら夫婦はこのとき「不在の証明」のむずかしさを思い知った。 「現実に穿たれた穴それじたいは、みずから…

「お笑い」と「タブー」をめぐる人間喜劇──コメディアン文学としての『ある島の可能性』

僕が耐えられなくなっているもの、それは「笑い」だ。笑いそのものだ。人間の顔だちを変形させる、その突然の劇的なひずみ。それは一瞬にして、その顔が有していたあらゆる品位を台無しにする。人間が笑い、そして人間だけが動物界におい…

疲弊した求人市場を「副業」は改革できるのか──副業したい人材と企業を結びつける「シューマツワーカー」

「空いた時間にサクッとお小遣い稼ぎ♪」 これが代表的なキャッチコピーだった。あえていうが、クソみたいな話である。 ぼくは求人広告の代理店で働いていた経験があり、営業・企画・原稿制作をしていた。数多くある職種のなかで、副業…

わたしたちが「     」を読むために──「なぜ詩を読めるか」を問う現代詩アンソロジー『認識の積み木』

ぼくは詩が読めない。 厳密にいえば「読んでも読んでも読んだ気がしない」ということで、また言葉を変えるならば「詩の読みかたがわからない」。詩に関するおもうところはさまざまないいかたができるのだけれども、ひとまずぼくにとって…

なぜ人文学的問題を自然科学として扱えるのか--郡司ペキオ幸夫『生命、微動だにせず 人工知能を凌駕する生命』

「究極的にはいつか死んでしまうわたしたち」を考えるのは、元も子もないように思えるかもしれない。 だが、生や死といったある種の境界条件をものりこえた先で、なおも思考を続けようとする意志を持ったぼくらだからこそ、あらたに想起…