タグ: 書評

#MeToo された著者の作品は最低最悪なの?──ジュノ・ディアス『こうしてお前は彼女にフラれる』

おれは悪い奴じゃない。こういうとどう聞こえるかはわかっている──言い訳がましいし、恥知らずだ──でも本当なんだよ。 ジュノ・ディアス、「太陽と月と星々」、『こうしてお前は彼女にフラれる(都甲幸治、久保尚美 訳)』 幼い頃…

「お笑い」と「タブー」をめぐる人間喜劇──コメディアン文学としての『ある島の可能性』

僕が耐えられなくなっているもの、それは「笑い」だ。笑いそのものだ。人間の顔だちを変形させる、その突然の劇的なひずみ。それは一瞬にして、その顔が有していたあらゆる品位を台無しにする。人間が笑い、そして人間だけが動物界におい…